
認知症の症状には、どのタイプの認知症でも必ず現れる症状と、その症状に伴うような形で現れる症状があり、認知症であってもこの周辺症状が見られる場合ばかりとは限りません。
まず、認知症の症状として必ず認められるものには記憶障害があります。
日常生活の中では、会話の中で頻繁に同じ話を繰り返す、何度も同じことを尋ねる、今あったこともすぐ忘れてしまう、水道の蛇口やガス栓の閉め忘れが目立つ、忘れ物や、しまい忘れが頻繁に起こる、といったものです。
認知症で必ず起こる症状にはさらに見当識障害というものもあります。
今がいつなのか、ここはどこなのか、当然わかっているはずのことがわからなくなってしまうと言う状態です。
さらに判断力の低下も認知症では必ず起こるとされ、例えば真冬の大変寒い日なのに薄着のまま外へ出てしまったり、逆に真夏なのに冬物のセーターなどを着込んでいたり、ということを始めてしまうといった症状で、これらの知的能力の低下以外の症状においては、認知症と診断されても症状の現れ方には個人差があります。
このような認知症の症状としては、夜間せん妄と呼ばれる、日が暮れると興奮して言動がおかしくなる症状、不眠、妄想、幻覚、抑うつといった心理的な症状、また行動の異常としては、あてどもなく歩き回る徘徊、些細なことで突然暴力振るう攻撃的な行動、食べ物でないものを口に入れてしまう異食、排泄物をいじり出す弄便、自分が認知症である、ということははっきりわからないながらも、今までできていたこと、覚えていたことができなくなる、わからなくなることに対する強い不安や焦燥感、不安感から来る強い依存、また不安への防御的な反応の一つとしての妄想、介護への抵抗などがありますが、これらの症状が認知症の症状としてはかならず表れるものとは限らない周辺症状です。
この周辺症状は、適切な治療や投薬などにより症状が軽減されることも少なくないようです。
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